節分といえば、豆まきをするのが一般的ですね。
しかし、その豆が小さいお子さんにとってはとっても危険な物という認識はございますか?
お子さんを授かり、保健婦さんやパンフレットなどでも、豆やナッツ類など、赤ちゃんに与えてはいけないものの説明を受けた方も少なくないと思います。
そして、消費者庁でも、注意喚起を促してはいるものの、残念ながら小さいお子さんによる豆やナッツ類の誤嚥(ごえん)により命を落とすケースも耳にします。
※誤嚥とは気管(空気が通る道)に食べ物が入ってしまうこと
節分の豆にも細心の注意を
もうすぐ節分ですね。2021年の節分は2月2日です。
いつもより1日早まりますので、2月3日と思い込んでいらっしゃる方はお気をつけください。
さて、その節分にまかれる豆ですが。。
赤ちゃんでなくても誤嚥(ごえん)により死亡事故が実際に起こっております。
松江市は13日、同市東朝日町の「松江認定こども園」で3日、節分の豆まきの行事中に4歳男児が豆を喉に詰まらせ、死亡したと発表した。
市子育て政策課によると、男児は3日午前、教室で煎り豆を食べた後に遊戯室に移動して豆まきに参加した。豆まき中に意識を失って倒れているのを保育士が発見し、119番通報。病院に搬送されたが死亡が確認された。大豆が水分を含んで気道をふさいだことによる窒息死だった。
遊戯室では20人の児童に対し、鬼役も含めて8人の保育士が対応していた。発見時は誤嚥(ごえん)の認識はなく、自動体外式除細動器(AED)などによる心肺蘇生を行ったという。
時事ドットコムニュースより引用
こちらは昨年起こった事故ですが、とても残念でなりません。
多くの幼稚園や保育園では普通に豆まきを行い、節分を園行事として楽しんでおりますよね。
しかし、このような事故が実際に起きているのですから、細心の注意を払ってもらいたいです。
噛み砕く力や飲み込む力が充分ではなく、気道も狭い小さなお子さんがナッツ類を食べると、気道にはり、窒息するケースがあります。
筆者の子供が小さい頃、保健所で教えていただいたことは、細かくなったピーナッツなどは気管に入りやすく、気管支の方まで入り込んでしまうため絶対に与えないでください。
ということでした。
国立成育医療研究センターによると平成17年から28年の12年間に、異物を気管支などに詰まらせて受診する子供(0~11歳)が75人いて、このうち豆類が原因だったのは44人でした。
大豆やピーナッツは硬くて滑りやすく、気管や気管支に入りやすいため3歳くらいまでは与えない。
それ以降も小さいうちは誤嚥(ごえん)しないように細心の注意を払わないといけません。
節分の豆まきを廃止することはできないのか
今まで、注意してくださいとは言って来ましたが、いっそのこと豆まき自体を中止にすることはできないのでしょうか?
節分は年中行事の一つでもあります。
節分の意味合いとしては「みんなが健康で幸せに過ごせますように」という意味を込めて悪いものを追い出す日でもあります。
そのための行事であるのに命を落としては元も子もないですよね。
食べたら命を落とす危険もある豆を、普通に小さい子供を預かる施設で取り扱うことも怖いです。
豆でなくても、それに変わるものが出回れば、節分に誤って命を落とすケースもなくなるはずです。
今年の節分はコロナにより、2回目の緊急事態宣言中に迎える形となり、おうちで節分を迎えるご家庭も多いことでしょう!!
スーパーなどでも、豆を売る際、注意喚起を徹底してほしいですね。
小さなお子さんによる豆の誤嚥が起こらないことを願うばかりです。